*** メールマガジン・随筆名言集 ***


 僅かな言葉が人の生涯を決することがあります。一行の文言が人を救う場合もあります。言葉の森を生きるわれわれは、自らを支え、導き、勇気づける言葉を、日々求めていると言えるかもしれません。時に凝縮された一行は万巻の書物に匹敵する場合もあるでしょう。
 近代以降の日本人が折にふれ書き綴った「日本の名随筆」シリーズ全200巻の中から、“心に滲みる真実の言葉”1357を選び出して刊行された『随筆名言集』。
 その『随筆名言集』に収録された下記の例のような「名言」の数々をメールマガジンにして、月曜から金曜まで一日一言ずつ、読者の皆様のお手元にお届けいたします。
 創刊号の発行日は、平成12年6月1日です。
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 心の片隅で痛切に、嵐を、波瀾を、冒険を、ロマンをと求めるのは、現実に力強い安定の手の中に、自分自身をゆだねてしまったからに他ならない。
 (森瑤子・本巻47「惑」より)

 残酷ないい分と聞かれるかも知れぬが、人間には、実は死に時があるのかも知れない。
 (森繁久彌・本巻81「友」より)

 ある小説家は、女郎屋で寝るときに決して病気の予防具をしなかったという。それはいかにも正当なことに思われる。病気がこわいのならば悪所通いをやめたほうがいいのである。
 (山口瞳・本巻11「酒」より)

 旅とは帰ってくるものなのだ。だから、人生は旅だ、などという言葉がぼくには分らない。どこへ帰っていくというのだろう。むしろ、人生は放浪だ、といってくれたほうがよい。帰るあてがなく、行きっぱなしだ。
 (山下洋輔・別巻40「青春」)より

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